南福岡自動車学校さま
2022/07/01
南福岡自動車学校 ×
「聴こえやすい」環境で
高齢ドライバーの
公平な免許更新をサポートします。
高齢ドライバーに安全運転への意識を高めてもらうための講習でcomuoonを活用されている南福岡自動車学校さま。
comuoonを使い始めてからの変化や反響などの事例をご紹介します。
自動車学校 教習指導員
辻 浩三さま
南福岡自動車学校 教育部所属。25年前より実技・教習の指導員として実績を積み、2011年から高齢者講習を担当。現在は17名の指導員のリーダーとして、メンバーを牽引している。日本ほめる達人協定認定・ほめ達検定2級、日本交通心理学会認定・交通心理士
導入場所 | 高齢者講習 |
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導入機器 | comuoon connect、comuoon mobile |
導入前
検査や講習がスムーズに進められない。
70歳以上の高齢者ドライバーの免許更新の講習で、記憶力や判断力など身体的機能に問題ないのに、聴こえにくいため認知機能検査の点数が取れず不利な状況になることがある。
講師は大きな声を張り上げて話すため、ヘトヘトに疲れてしまう。
何度も繰り返し説明しなくてはならず、検査や講習がスムーズに進められない。
導入後
講師が以前のように疲れなくなり、
楽になった。
聴こえに関し、公平な環境を保障可能になった。
高齢ドライバーが聴こえにくさのストレスを感じることなく適切に免許更新が可能になった。
普通の音量で十分に伝わるので、講師が以前のように疲れなくなり、楽になった。
Q.comuoonをどのように使われていますか?
70歳以上の高齢ドライバーの免許更新時に、「認知機能検査」と「高齢者講習」の場でそれぞれcomuoonを2台使っています。検査の説明や講習を進める講師の声が参加者にきちんと届くよう、正面の演壇に置いて使っています。
近年、高齢ドライバーの事故発生率が高くなっています。みなさん、長年にわたって運転してきたベテランドライバーです。しかし年齢を重ねて、動体視力・視野・反射神経・体力・集中力・注意力など、さまざまな身体的機能が低下します。変化を自覚しないまま若い頃と同じ感覚で運転をしてしまい、意識と行動にズレが生じて交通事故につながりやすくなっていると言えます。このように、身体的機能の低下が運転に影響を及ぼす可能性を理解してもらい、運転を続ける上で問題がないか診断しながら、安全運転への意識を高めてもらうのが「高齢者講習」の目的です。
私は6年前から高齢者講習を担当し、現在、本校には17名の高齢者講習指導員がいます。本校では、高齢者講習は事前予約制で原則として平日の午前と午後の2回、9人もしくは12人定員で開催しますが、多いときは一日に3回開催することもあり、70歳を過ぎても元気にハンドルを握る方が着実に増えているのを感じます。今後は、団塊の世代のみなさんが70歳を迎えるので、参加者はさらに増えるでしょう。
Q. comuoonを導入して、どのような変化が
ありましたか?
以前はよく、「なんて?(何と言ったのか)」「いっちょん聞こえん!(全然聞こえない)」と参加者から声が上がっていました。講師は大きな声を張り上げて話すのですが、講習が終わると汗びっしょりで声もかれるほど。一日が終わるとヘトヘトに疲れていました。
comuoonを使い始めてからの変化は、まず講師が楽になったこと。みんな「そう言えば、以前のように疲れなくなった」と口々に言っています。大声を張り上げなくても、普通の声量で十分に伝わるので、参加者から「なんて?」「いっちょん聞こえん!」と言われることがなくなりました。みなさん落ち着いて、真剣に話を聞いています。同じ箇所を何度もくり返す必要がないので、検査も講習も順調に進められるようになりました。
comuoonを通した音が、健聴者にも聴き取りやすいことも知りました。講習が正しく行われているか、定期的に福岡県警の担当者が見学(立会)に来られるのですが、「声が聴き取りやすい。どうして?」と驚き、comuoonのことを伝えると感心されていました。
comuoonを見て、「これは何?」「テレビで見た。使い勝手はどう?」と興味を示す方もいらっしゃいます。そんなときはつい「いいですよ。ぜひ使ってみてください。レンタルもできるそうです」とPRしてしまいます。
Q.高齢者の「聴こえ」を、comuoonがいかに
サポートするとお考えですか?
最初は私も、comuoonをただのスピーカーだと思っていました。他校の指導員から「スピーカーを使っても、一人に合わせると他の人から音がうるさいとクレームが出る」と聞いて恐る恐る使い始めましたが、comuoonでうるさいと言われたことは一度もありません。不思議に思っていたとき、夜のニュースで紹介されているのをたまたま見かけました。加齢に伴ってサ行やタ行が聴き取りにくくなるが、comuoonは聴き取りにくい音を明瞭にして伝える、と。いろいろ思いあたって「comuoonはすごい!」と腑に落ち、すぐに朝礼で積極的な活用をPRしました。
私は、記憶力や判断力など身体的機能に問題がないのに、「聴こえにくい」だけの理由で「認知機能検査」の点数がとれず、免許更新時に不利になる状況を絶対につくってはいけないと思っています。この点でcomuoonは、聴こえに関して公平な環境を保障してくれます。これからも、高齢ドライバーが聴こえにくさのストレスを感じることなく適切に免許を更新できるよう、comuoonを活用していきます。
上司の声
comuoonの情報は、知人から聞きました。「聴こえ」は健聴者にとって意識すらしないあたり前のことなのに、聴こえにくい人にはそれがあたり前ではない、という点にハッとさせられました。「聴こえることがあたり前の社会をつくる」という、comuoonの開発目的に心を動かされたのです。
本校の理念は、「感性あふれる“ひと”を創る」。その行動指針として「あたり前」に感謝する心を育むことを大切にしています。それはスタッフに限らず、本校で学ぶ教習生全てが対象です。あたり前なことに有り難さを感じる心が、安心・安全な運転につながると思っているからです。こうして「あたり前」に対する感性に共感し、2015年10月にcomuoonを導入しました。
今後は高齢者講習の活用事例をヒントに、高齢の方に限らない聴こえの環境づくりに向けて、幅広く取り組んでいきたいと考えています。
※取材内容は2017年7月時点のものです。