さかい内科・内視鏡クリニックさま
2022/06/28
さかい内科・内視鏡クリニック ×
日々のあらゆるシーンで
comuoonを活用し、
「聴こえ」に関する意識を
地域に根づかせたい
平成28年3月、福岡空港のすぐそばに、地域住民が安心して笑顔で過ごせる地域医療の確立をめざして、メディカルビルがオープンしました。 4階にある認知症デイケアでは、さまざまなシーンでcomuoonを使った、楽しく、にぎやかな活動が進められています。
平成28年3月、福岡空港のすぐそばに、地域住民が安心して笑顔で過ごせる地域医療の確立をめざして、メディカルビルがオープンしました。 4階にある認知症デイケアでは、さまざまなシーンでcomuoonを使った、楽しく、にぎやかな活動が進められています。
医療事務
古川 智子さま
医療事務として医療現場で働きながら専門学校に通い、8年前から作業療法士(OT)の国家資格を取得。
脳神経外科医クリニック併合のデイケアを経て、4年前より現職。
導入シーン | 認知症デイケア |
---|---|
導入機器 | comuoon mobile type ML/ comuoon mobile type WSG |
導入期間 | 2019年4月から |
導入前
呼びかけても、
デイケア利用者の反応が薄かった
反応をうながそうと声を張り上げ、聞き返しに何度も答えるうち、スタッフの声は枯れ、精神的にも負担になっていた。
導入後
利用者の反応が、目に見えて良くなった
反応の薄かった利用者が、顔を上げ、うなずき、楽しそうに笑うなど、コミュニケーションが格段に活性化した。
Q.comuoon導入の経緯と、
導入後の変化をお聞かせください
古川:院長が、お知り合いからcomuoonのことを聴いたそうです。その方が経営されているデイサービスでcomuoonを使い始めたところ、 利用者さんとのやりとりがスムーズになってスタッフがずいぶん楽になったのだとか。
それで、「うちでも使ってみよう」ということになったと聞いています。 最初は半信半疑でした(笑)。今まで声を張り上げて呼びかけたり、カラオケ用のマイクを使ったり、私たちも声が届くよう努力してきましたが、 皆さんの反応は薄かった。
だから、小さな玉子みたいな可愛らしい機械で何かが変わるとは、正直なところイメージできませんでした。
それでも、せっかく導入してもらったので、昨年秋から使い始めました。
結果は、スタッフ全員、驚きました。
とにかく集中力が違います。声を張り上げて呼びかけるより、comuoonを使って普通のトーンで話す方が、反応は断然良いのです。
こっちを見てくれる、うなずく、笑うなど表情が違います。ふだんは寝ている方も起きてくれますし、机に突っ伏していても頭を上げ、耳を傾けて下さいます。今までまったく反応がなかった方も、comuoonを使い始めてからは体操にも参加されるようになりました。 「また、なんか言っている…」とうつろな目で他人事のように眺めていた方が、私の話を熱心に聴き、きちんと反応される。
とにかく、今までとはまったく違う皆さんの反応に驚かされました。今は「届いている」という手ごたえがあります。
Q.comuoonを、どのようにお使いですか
古川:現在、朝の会、ラジオ体操、昼食前の口腔体操、午後の集団活動、帰る前の体操、帰りの会と、あらゆる場面で使っています。
4~5人の小集団での活動時や、難聴が重度の方が来所された時にも臨機応変に使っています。モバイルタイプなので持ち運びがしやすく、使い勝手が良いですね。comuoonを使うまでは利用者さんの反応が薄く、認知機能に働きかけることもなかなかできませんでした。
しかし現在はホワイトボードを使って、三択クイズなどいろいろなプログラムをスムーズに進められるようになりました。私の問いかけにちゃんと答えが返ってくる回数が増え、あらためて今まで届いていなかったのだな、と痛感しました。“長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)”でも、comuoonを使うと変化があります。30分近くかかっていた所要時間が、10~15分で終わるようになりました。 こちらの声がきちんと届くので聞き返される回数が減り、質問に応じた答えが返ってきます。 今までは、聴こえにくいため何度も聞き返すうちに利用者さんは飽きてしまい、集中できずに突拍子もない答えが返ってくることが珍しくありませんでした。 「本当に質問内容がわかっているのだろうか?」と、疑問に感じることも多かった。 でも今は、会話のキャッチボールがスムーズになり、結果として得点も少し上がっています。 これまで、「聴こえにくさ」が認知度の正確な判定に、多少なりとも影響を及ぼしていたのかもしれません。
Q.comuoonは、
必須ツールになっていますか
古川:毎日あらゆるシーンで使うので、今やcomuoonはあるのが当たり前の存在です。 ヘッドセットマイクを装着して普通のトーンで話しながらやりとりでき、 私自身、使うのが楽しいと感じています。何より、利用者さんの表情が変わって、笑顔が増えたのが一番嬉しい。comuoonを使って本当に良かった、もっと早く知りたかったです(笑)。 今までカラオケ用のマイクを使う時がありましたが、それでも届かなかった。大きな声ではなく、届く声で伝えることが大切だと気づかされました。
今後はスピーカーを増やし、前と後ろから音を届かせられるよう、comuoonの力を存分に発揮してもらおうと思っています。 活用シーンは、今後さらに広がっていくでしょうね。重度の難聴と認知がある場合、義歯を装着するのも大変なのですが、試しにcomuoonを使ってみたところスムーズに装着することができました。 こんな場面でも役立つのだな、と驚きました。それから送迎車でも使ってみたいですね。 デイケアで過ごす時間だけではなく、往復の車中も会話がスムーズになれば、ここへ来るのを楽しみに感じていただけるのではないかと考えているところです。 また先述したように“長谷川式簡易知能評価スケール(HDS-R)”でも、comuoonを使った時と使わなかった時の違いを意識的に調べてみるつもりです。興味深い結果が出るのではないかと期待しています。