有限会社みわ薬局さま
2022/03/23
有限会社みわ薬局 ×
「ここなら会話ができる」という安心感で
患者さんとの信頼関係を深める
歴史を感じさせる旧街道沿いの街並みは、車の往来も激しく、また古くからの病医院や薬局がひしめきあっています。この地で30余年、人々の健康を支えてこられた「みわ薬局さま」は、聴こえにくさの解決ツールとしてcomuoonをすべての窓口に設置し、患者さんとの信頼関係づくりや他の調剤薬局との差別化に、積極的に取り組まれています。
薬剤師
栗原 鑑三さま
導入シーン | みわ薬局の窓口に3台、こごみ薬局の窓口に4台 |
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導入機器 | comuoon mobile Lite SG 計7台 |
導入期間 | 2020年7月から |
導入前
換気のため入り口を開けていると、車の音で患者さんの声が聴きとりにくかった。
飛沫防止パネルを設置して以来、患者さんとの会話がいっそうしにくくなった。
導入後
マスク、飛沫防止パネル、車の音の中でも、スムーズに会話ができるようになった。
耳鼻科、精神科など患者さんの事情に応じて、comuoonの向きを変えることで、聴こえとプライバシーの両方を守ることができるようになった。大きな声を張り上げる必要がなく、落ちついた声量で会話ができるようになった。
歴史ある街並みで、人々の健康を支える
店舗前の道は、けっこう車の往来が激しいですね。
この店(みわ薬局)は旧街道沿いで車の往来が激しく、換気のため入り口を開けていると、車の音に声がかき消されてしまいます。2020年3月からコロナウイルスの飛沫感染予防でカウンターにアクリルパネルを設置したので、なおさら声が聞こえづらくなりました。
弊社は30年前から、薬剤師の母が経営を行うようになりました。現在は、本店の「みわ薬局」と、支店の「こごみ薬局」の2店舗を運営しています。私は神戸の大学を卒業後、関西圏の調剤薬局や広島市内の病院に勤務。2019年8月、支店がオープンするタイミングで入社しました。
調剤薬局で大切なのは、患者さんと薬以外の日常会話もどれだけ交わせるかという点です。そこが他の薬局との差別化につながります。そこで現在、薬をお渡しした後に患者さんに除菌目的のエチケットタオル(おしぼり)をお渡しし、荷物を置いて手を拭くちょっとした時間で何気ない会話を交わすよう心がけています。
ふとした会話の端々に、患者さんの暮らしの様子や考え方、悩みなど小さなヒントが垣間見える。それが薬のやり取り以外で、患者さんに関わるきっかけになっています。
comuoonのことはご存知でしたか?
現在私は、経営学を学ぶため大学院に通っています。以前、大学院の友人からcomuoonのことは聞いていて、記憶に残っていました。コロナ以降、患者さんとのコミュニケーションがますますしづらくなり、ふとcomuoonのことを思い出して試してみたくなったので担当の方を紹介してもらいました。
2020年6月下旬からさっそくデモ機を使い始めたところ、大雨の日でも、車の音が激しい時でも効果を実感できました。comuoonを使うと患者さんの聞き返しが激減し、同じことを何度も言い直す必要がなく、スムーズに会話できるようになったのです。それで導入を決めました。
いったんデモ機を引き上げるのさえ惜しいほどだったので、すぐに7月頭に納品してもらってみわ薬局のカウンターに3台設置し、8月頭には支店のこごみ薬局のカウンターにも4台設置しました。
信頼を高める会話をcomuoonが守る
comuoonをどのようにお使いですか?
みわ薬局は隣が耳鼻科クリニックで、突発性難聴や加齢に伴う聴こえにくさに悩む患者さんの来店率が高いので、カウンターでcomuoonの聴こえやすさを実感する方はとても多いですね。よく「このスピーカーはココ(みわ薬局)にしかないの?」「私も買えるの?」と尋ねられるので、問い合わせ先をずいぶんご紹介しました(笑)。
comuoonは操作性も簡単で、使いやすいですね。店内が狭いのでふだんはスイッチをONにしておき、プライバシーに関わる会話の際はスイッチをOFFにして使っています。狭さを逆手に取った、プライバシーの守り方があることに気づくことができました。
店舗の立地に応じて、comuoonをうまく使う工夫もしています。みわ薬局は耳鼻科の患者さんが多い薬局なので、私たちの声が良く聞こえるようcomuoonを患者さんに向けて置いていますが、支店のこごみ薬局は精神科病院に隣接しているので、小声になりがちな患者さんの声が薬剤師に正確に届き、同時にプライバシーが守れるよう、マイクを患者さん側に置き、本体をカウンターの内側に向けて設置しています。
患者さんとの会話をとても大切にされているのですね。
患者さんとの会話は、調剤薬局の生命線だと思っています。実際に服薬指導の際、積極的に質問されることはまれで、患者さんが「はい、はい」と答えるだけの一方的な伝達になりがちです。
しかし、患者さんとの信頼関係を築くきっかけになるのは、YES・NOでは答えられないオープンクエスチョンの会話なのです。会話の質を上げる上で、聴こえにくさは大きなネックになります。私たちも以前は、伝えたいと思えば思うほど、いつの間にか声量が大きくなっていました。
でもただ声を大きくしても伝わらない。comuoonを使ってみて、ふだんと同じ低い声のおちついたトーンで話しかけても、きちんと伝わることに驚きました。大きな声ではなく、聴こえる声でなければ意味がないのですね。
〝会話ができる調剤薬局〟という差別化
どんな調剤薬局でありたいとお考えですか?
「かかりつけ薬剤師」つまり〝MY薬剤師〟とは、一人のお客さまに対してトータルケアができる薬剤師のことです。だからこそ私たちは、真剣にファンづくりをしなければならない。単に受診する病院に近いからという理由ではなく、「この薬局だから」「この人だから」という明確な意思で、みわ薬局やこごみ薬局、私を選んでもらうことを理想としています。その意味でcomuoonは「ここならよく聴こえるし、会話ができる」という、他の調剤薬局との差別化を具現化してくれます。
薬剤師は、患者さんとの会話を通して処方せんの内容の薬が問題ないか答え合わせをしながら、信頼関係を築いていくものです。その内容に違和感があれば、迅速に疑義照会を行い、安全な薬物治療を支えます。
私たちはこうした業務に加え、日々の会話から、一人ひとりの背景を把握していきながら、あらゆる違和感をくみ取り、安心な薬物治療を提供する。それが〝MY薬剤師〟の大切な務めです。
近年AIの進化が注目され、やがて多くの仕事にとって代わると言われています。
確かにAIは調べる、知るためのツールとしては便利ですが、将来的には友達「のような」存在になりえても、本当の意味で価値ある会話をするわけではない。
リアルな会話でコミュニケーションを深め、信頼関係が築けるのは人間ならでは。comuoonのような対話をサポートするデバイスが進化することで、人間にしかできない豊かなコミュニケーションを実現できます。私は薬剤師である前に、人として、地域の人々の暮らしを支えるために自分に何ができるかという自分軸に基づいて、しっかり生きていこうと思っています。
※取材内容は2020年9月時点のものです。
担当リスニングアドバイザーのコメント
栗原さんとの初めてお会いさせて頂いた時から正直栗原さんのファンになりました。患者さんとの信頼関係を保つためには会話の質をあげる事が最低限必要である事と、それを話し手側から出来るのであれば是非その環境を作りたい!と課題と解決策がとても明確だったのはとても印象的でした。インタビューの中にも書かれておりますが、私も訪問し設置説明対応が終わったあと除菌目的のエチケットおしぼりを自然に出してくださり手を拭きながら私は自然と仕事以外の話をしていました。言葉ではうまく表現出来ないのですが、ホッとした癒しの時間を過ごしていました。
薬局は『処方箋を渡し、薬の説明を受け、薬を貰い支払って帰る』といった場所だと思っていましたがみわ薬局さんは違いました。薬を貰いに行って薬局で癒されて帰れるなんて事は誰も考えていないと思いますが、みわ薬局さんは薬プラスαで楽しい時間をも処方してくださってます。
帰りの道中、栗原さんこそ患者さんファーストの薬剤師さんだ! いや、薬剤師さんだけじゃない・・・色んな資格も持たれていたし・・・何でも屋?いや、ドラえもん? と色々な事が頭を駆け巡っていました。これからもcomuoonが患者さんと薬剤師さんの楽しい時間の提供のお手伝いをさせて頂きます。